2003年のフジテレビドラマ唐沢寿明主演『白い巨塔』のあらすじと感想、このドラマの影の主役と言ってもいい教授夫人の集まりでドラマの中で注目を集めた「くれない会」の意味やモデルは?関係者についてもまとめました。
※一部ネタバレを含みます。
白い巨塔(2003年)のくれない会の意味やモデル・関係者は?
「くれない会」とは?
ドラマ白い巨塔での見どころは、男同士の教授の座を争うドラマだけでなく、影で夫の戦いを支える妻たちの戦いのドラマが見どころとなりました。
「くれない会」とは、会長である鵜飼典江(鵜飼教授の妻)を中心とした医学部の教授の奥様の親睦を目的とする集まりです。
会長は、厳正なる投票によっておこなわれています。
しかし、実態は出来レースとなっていて、会長を選ぶ投票は、本人の1票を除いた全票が鵜飼典江に投票されます。
ドラマ当初は、会長に鵜飼医学部長の妻・鵜飼典江。
副会長に東貞蔵の妻、東政子。
という構成でしたが、ドラマ途中、会社鵜飼夫人からの指名で、則内病院長の妻へと交代になります。
「くれない会」では、会員が集まって、ゴルフをしたり、食事会をしたりといったことが度々行われています。
中でも視聴者が注目したのは、鵜飼典江会長のお誕生日パーテイーではないでしょうか!
会員から会長への高価なブランド品のプレゼントの山、会員たちが満面の笑顔で歌う「ハッピーバースデー♪」での大合唱。
すべては鵜飼典江会長の、心ひとつで決まっていく「くれない会」
夫である鵜飼教授の言葉から夫の意図を察して、東教授夫人を、くれない会から排除していこうとしずかに水面下で画策していきます。
そしてそこに静かに入り込む財前の妻、財前杏子。
教授選の男の戦いよりも、くれない会を生き残る方が難しいのかも?
くれない会を構成する関係者
鵜飼典江会長
東政子副会長(のちに交代する)
則内喜久子(東政子のあとを継いで副会長となる)
財前杏子
里見三知代
葉山昭子
野坂ノブ子
などの浪速大学医学部教授および助教授、付属病院の部長、医長の妻たちで構成される会となっています。
くれない会にはモデルがいる?
原作は山崎豊子さんの小説「白い巨塔」で、大阪大学医学部での実在の人物をモデルにした物語だと言われています。
しかし、くれない会については、実在の会ということではなさそうです。
小説が連載されたのは1963年からですから、当時の医学部教授の奥様方のつながり方は、今とは違ったでしょうが、くれない会のエピソードは小説としてのお話のようです。
くれない会の意味は?
ドラマの中で、「くれない会」の由来や意味についての解説はありませんでしたが、くれない=紅の意味を辞書で引くと。
1 鮮明な赤色。特に、紅花の汁で染めた色。「夕日が空を紅に染める」
2 ベニバナの別名。末摘花 (すえつむはな) 。
「よそのみに見つつ恋ひなむ―の末摘む花の色に出でずとも」〈万・一九九三〉
3 香の名。伽羅 (きゃら) の一種。
「鮮明な赤色」である会長の色に染まらねばならないという意味でしょうか?
また、夫のために良き妻であろうとするように「朱に染まる」ような意味でしょうか?
のちに別のドラマから生まれた「くれない族」という言葉は、「~してくれない」という不満の意味合いでしたが、まったく関係ありません。
くれない会にかかるお金
産婦人科を経営し、大阪府医師会の役員を務める父を持つ財前の妻は、自宅にシェフを呼び、パーティを開き、くれない会の奥様方を楽しませます。
財前が鵜飼教授の機嫌を損ね、関係を修復するためにプレゼントした絵画のお値段は400万円!
突然、自宅に届いた400万円の絵画。
しかし、鵜飼典江はこともなげに受取ます。
「あら、財前さんって気が利くのね。おほほ」
この行為が日常であたりまえという世界を見せてくれます。
そこのところの実際も、『闇』の中の謎ですよね。
まとめ
東教授の妻役の高畑淳子さんはこのドラマでの「きもちわるい奥様」の演技が注目されて、ブレイク。
財前の妻役の若村麻由美さんが、派手なお金持ちの奥様で、財前の愛人役の黒木瞳さんの演じるホステスさんが元医学部の知的な美女で、愛人なのに、主婦の敵に見えない不思議な愛人役でした。
このドラマは2クール分放送されていたので、21話あるのですが、久しぶりに思い出して一気に見てしまいました。
2019年版のドラマは東教授夫人が高島礼子さんです。比べてみたいですね!
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