映画『天気の子』で、須賀と夏美が、気象神社(氷川神社)に取材に訪れます。
神主から語られる「天気の巫女」の話とは?
映画の中で描かれる気象神社の天井画についての考察。
実在する気象神社(氷川神社)への行き方や、絵馬などについても解説します。
映画『天気の子』に出てくる気象神社(氷川神社)の天井画について考察
天井画と「天気の巫女」
気象神社で、神主さんが天井画を見ながら、須賀と夏美に、天の巫女の話をするシーン。
映画の中の気象神社の天井に描かれているのは、天気の巫女が見た景色が描かれています。
それは、魚が空を飛び、大きな龍がうごめく絵画。
絵が描かれたのは、800年前だと、神主が言います。
神主の話によると
天気の巫女とは、天気を治療する役目をもった巫女。
そもそも天気とは『天の気分』である。
人の都合などかまわず正常も異常も測れない。
湿ってうごめく天と地の間で振り落とされぬようしがみつき、ただ仮住まいさせていただいているのが人間。
雨が降り続いて異常気象だと騒いでいるが、晴れることが正常なのか?
と問いかけます。
そしてここで神主さんが言う言葉が、占いおババの言葉ともつながっています。
物事には代償がある
天気の巫女には悲しい運命がある
天気の巫女は「人柱」だと。
山本二三による天井画
映画に登場する天井画は、山本二三氏によるものです。
山本二三氏とは、
『天空の城ラピュタ』
『火垂るの墓』
『もののけ姫』
『時をかける少女』等、
数々の名作アニメーションで美術監督をしてこられた方です。
2018年には、長崎県五島市に、山本二三美術館がオープンしています。
新海誠監督の新作「天気の子」の関係者試写会行ってきました。人の力の及ばない災いと共にだって、日常と恋と冒険がある。狂いも含めて今を肯定しようとする力強い傑作。映画館の迫力でこそ伝わる「飛ぶ感覚」があるはず。山本二三も背景美術で少し関わっています。ぜひ劇場でご確認を!(スタッフT) pic.twitter.com/yVT64QxuB1
— 山本二三(絵映舎) (@kaieisha_nizo_y) July 12, 2019
気象神社への行き方
映画『天気の子』で須賀と夏美が訪れた気象神社。
気象神社は、1944年(昭和19年)4月、大日本帝国陸軍の陸軍気象部(杉並区馬橋地区)の構内に造営され、気象観測員が気象予報の的中を祈願したといわれています。
昔は、今のような最新の気象観測機器もなくて、天気予報なんて当たらないって言われていた時代。
当時の気象予報は、観測員さんも神頼みだったんですね!
気象神社は、中央線、総武線の高円寺駅から徒歩2分ほどの場所にある「高円寺氷川神社」の境内にあります。
高円寺氷川神社の鳥居をくぐってすぐに、左方向の参道を通って気象神社へ向かいます。
〒166-0003
東京都杉並区高円寺南4-44-19
映画の影響で、これから人気が出るでしょうが、参拝時間が決まっています。
4月~9月:早朝〜17:30
10月~3月:早朝〜17:00
となっていて、時間がくれば閉門されます。
狙い目は早朝でしょうね。
境内に駐車場があるとのことですが、こちらも混み合うかも知れません。
特徴ある気象神社の絵馬の形
◆Introduction of given goods in Kisho (Whether) shrine②◆
【Geta Emai】
Geta is Japanese traditional sandal. Japanese people traditionally throw Geta to predict whether in next day. You can write your wish of whether in to Geta Ema and dedicate it to Geta Ema hanger. pic.twitter.com/I6DzzlIXR8— 高円寺氷川神社 日本唯一の気象神社 (@koenji_hikawa) July 11, 2019
気象神社の絵馬は下駄のかたちをしています。
絵馬の鼻緒は、赤と黄色があり、どちらも 500円で授与してもらえます。
今の子供はあまり知らないと思いますが、少し前のこどもたちは、下駄(靴)を飛ばして、落下した下駄の向きによって、明日の天気を占ったのです。
鼻緒が上をむいているとお天気、下駄の裏面が上向きだと雨という具合に。
かわいいですね。
からの聖地巡礼で気象神社⛩
@高円寺
今年は梅雨が長いせいで作品とシンクロしてる(´ε`) pic.twitter.com/dGUIN2OnBL— 私屋カヲル@新連載「ネコはホストに抱かれたい」 (@watashiya) July 19, 2019
こちらの気象神社、絵馬だけでなく、御朱印も人気だそうです。
こんなかわいくてカラフルな御朱印、ステキです。
映画『天気の子』気象神社(氷川神社)の天井画はどこがモデル?
龍の天井画は建仁寺をモデルにしているのか?
龍の天井画と言えば、京都の四条からほど近くにある「建仁寺」の天井画が有名です。
『天気の子』の気象神社の天井画は、800年前に描かれたものだと、神主のおじいちゃんが話しますが、こちらの建仁寺が建立されたのも、今から800年ほど前の1202年です。
自分の信念を貫き通した、小泉淳作氏の魂はこの建仁寺で今も息づいている。そしてこれからも。
芸術家の神髄、ここに在り。#双龍図 #小泉淳作 #建仁寺 pic.twitter.com/XDNzVpfDG2— 清貴 / KIYOTAKA (@Kiyosound) July 17, 2019
気象神社の今の社殿が再建されたのは2003年です。
とすると、天井画については、建仁寺の龍をモチーフにしている可能性もありますね。
建仁寺は、四条という観光客が多い場所なのに、大通りの喧騒から少し奥まった場所にある静かな禅寺です。
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